筋肉少女帯というバンドの
「日本印度化計画」 という曲は、
音楽史上 1、2を争うほどの おバカな曲である。
(もちろん これは ほめているのである。)
♪俺にカレーを食わせろぉ~ 俺は いつでも、辛さに こだわるゼェ~♪
あぁ、なんと内容のない詞なのだろう。
このバンドで ヴォーカル・作詞を担当しているのが、
大槻ケンヂ 氏。
こんな詞を書く、こんな歌を歌う、大槻ケンヂとは、如何なる人物か。
それを知るための恰好の入門書が、
『ボクはこんなことを考えている』 である。
オーケンは、本も書く。
世間には、大槻ケンヂを ヴォーカリストではなく、
作家先生だと思っている人も多いとか。
この本の中で、オーケンは おおいに悩み、藻掻いている。
といっても、別に大きな事件・事故で苦しんでいるわけではない。
「のほほ~ん」と生きたい と望んでいるのに、 ささいなことに こだわり、
バカみたいなことを考えながら、悪戦苦闘、試行錯誤、しているのである。
だが、
振り返ってみれば、私の行なっていることや 考えていることも、
他の人にとっては「なんで あんなバカげたことを …」
というようなことなのだ。
バカボンパパも大槻氏も言っているように
「それでいいのだ」。
角川文庫 『ボクはこんなことを考えている』 大槻ケンヂ 角川書店
1996年 3月25日 初版発行
1998年 3月15日 10版発行
なお、大槻氏の書くエッセイは、どれも面白いが、
歌詞には深刻なものも多い。(だからこそ、悩める少年少女のカリスマなのだが)
もしCDを聴く機会があっても、フォースの暗黒面に支配されないように。(ダースベイダーか?)
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